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アスリートのスポーツパフォーマンスを向上させる、スポーツパフォーマンス理論をフィジカルコーチ秋山拓実が発信しています。
サッカーの試合で「走り勝てる!」とは、どのようなことだと思いますか?

インターバル走をフィジカルトレーニングとして実施することでの生理的機能効果を解説します!
私は高校のサッカー部でフィジカルコーチをしています。
サポートしている選手から「サッカーの試合で走り勝てる体づくり」についてアドバイスを求められました。
試合の途中で足の筋肉が痙攣してしまったり、息があがって最後まで良いパフォーマンスを維持できないようです。
- 足の筋肉が痙攣(ツル)
- 試合の後半にスプリント能力の低下
- 息があがって走れない
「サッカーの試合で走り勝てる体づくり」のトレーニング法として「インターバル走」を私はオススメしています。
「サッカーの試合で走り勝てる体づくり」のトレーニング法としてフィジカルトレーニングとボール操作スキルを交互におこなう練習もこちらのページで紹介
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インターバル走とは
インターバル走とは
長い距離を走り心肺持久力を上げる方法ではなく、「走る」「休む」をくり返す間欠的なスプリント トレーニングです。
間欠的スプリントトレーニングとは
「サッカーの試合で走り勝てる」体をつくるトレーニング方法だと私は思います。

長い縦棒はスプリント(最大努力の運動)
短い縦棒はインターバル(休息)
を意味します。

インターバル走の強度について
インターバル走は強度の差が大きく、短時間だが持久走よりも高い運動強度になる。
前提として
サッカーという競技は、ゴール前では爆発的なスプリントを必要とし、試合時間の90分間を動き続けるという競技特性があります。
次に「サッカーの試合で走り勝てる体づくり」インターバル走の4つの生理的機能効果を解説します。
インターバル走の4つの生理的機能効果
インターバル走の生理的機能効果とは?
インターバル走を取り入れることで、心臓や肺、筋肉などの体の生理的機能に変化がおきます。

生理的機能の変化が試合で相手チームより多くのチャンスを作り出し、足の筋肉が痙攣することなく高いパフォーマンスを維持できる「サッカーの試合で走り勝てる」体です。

インターバル走の4つの効果をそれぞれ解説していきます。
インターバル走の生理的機能効果:爆発的な動作の反復
爆発的な動作とは
爆発的な動作は筋肉の速い収縮によって可能になります。

インターバル走をトレーニングに取り入れることで、爆発的な動作の反復が可能になります。
形体変化変化に関連する筋肉の種類とは
筋肉には「速筋繊維」と「遅筋繊維」の2種類の筋線維があり、スプリント トレーニングによって速筋繊維の活動が高まります。

スプリント トレーニングの継続により速筋繊維が発達し、爆発的な動作をくり返すことが可能になります。

速筋繊維の特徴とは
素早く収縮できる特性があり、瞬発力やパワーが必要なときに活躍します。
その反面
持久力的な動きには不向きな筋線維でもあります。
筋肉の色が白くみえることから、白筋とも呼ばれています。
遅筋繊維の特徴とは
収縮スピードは遅く、発揮する力も弱い。
その反面
疲労しにくいため、力を長時間発揮することに優れている。
筋肉の色が赤くみえることから、赤筋とも呼ばれています。
以上、2つの筋線維の違いから形体の変化がおこります。
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サッカーのスプリント能力が向上!体幹トレーニング3つの効果を解説(画像・動画)
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サッカー選手におすすめ!3つの効果的なウォーターバッグトレーニング方法
インターバル走の生理的機能効果:最大酸素摂取量の向上
最大酸素摂取量とは
1分間に酸素を体内にどれだけ取り込めるかを示します。

酸素を多く取り込めているとエネルギーが体内で再合成されやすいです。
最大酸素摂取量はVO2MAXと表記され、(Ⅴ)は量、(O2)は酸素、(MAX)は最大限を意味します。
インターバル走の生理的機能効果:心拍数の回復
心拍数の回復とは
心臓の拍動数が安静時に戻る時間が早くなる。

スポーツ心臓とは
激しい運動に適応した、スポーツ選手の心臓をスポーツ心臓といいます。
スポーツ心臓は肥大することから一度に送り込める血液量が増えます。
心拍数が上昇しても1回の拍出量が増えることから、心拍数が戻りやすくなります。
成人の安静時の心拍数は60~80拍/分といわれていますが、スポーツ心臓は安静時の心拍数が59拍/分以下をいいます。
インターバル走の生理的機能効果:エネルギーの供給
エネルギーの供給とは
心拍数が安静時の状態に戻るには、細胞内のミトコンドリアの働きによりエネルギーの供給時間が早くなります。

ミトコンドリアとは
真核細胞(Wikipediaリンク)にある細胞小器官で、ミトコンドリアが細胞内でエネルギーの合成をおこなっています。
ミトコンドリアが酸素を取り込み、エネルギーを再合成します。
ミトコンドリアの数が多いほどエネルギーの供給時間が早くなり、何度もスプリントをくり返せるようになります。
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あATP(アデノシン3リン酸)を再合成させる、3つのエネルギー供給機構を簡単に解説
▽▼サイト内リンク▼▽
【人体の基本構造 まとめ】知っておきたい!スポーツが上達する3つのキーワード
以上、4つの生理的機能の効果を解説しました。
まとめ
サッカーの試合で「走り勝てる体づくり」を目的に、インターバル走の生理的機能効果を解説しました。
- 爆発的な動作の反復が可能
- 最大酸素摂取量の向上
- 心拍数が安静時の状態に戻りやすくなる
- エネルギーの供給時間が早くなる
ぜひ、フィジカルトレーニングにインターバル走を導入してみてください。
トレーニングを継続することで、体の生理的機能の変化が起こります。
実際に体感できる体の変化は、スプリント後に「心拍数の戻りが早い」「スプリントが速くなった」「試合の終盤まで疲れにくくなった」という感覚です。
サッカーの試合の中でインターバル走の効果を存分に発揮して下さい。
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